5年越しの服選び

おはようございます!杉田です。

先日のショッピング同行は、私にとってとても思い出深いものになりました。

かれこれ5年のお付き合いになるお客さまがいらっしゃるのですが、ようやく「ピッタリ」だと思える洋服に出会えたような気がします。

5年もかかったの!?って思う方も多いと思うのですが、これには長い道のりがあったんです。

初めてお会いした時から長い間、そのお客さまにとって最優先だったのは「人からNOと言われないこと」でした。だから選ぶ時はキチン見えることが大事で、その中でサイズや色、デザインなどベストなものを選ぶという方法でやってきました。

5年の間にお客さまにも色々な出来事があって、今回のショッピングの前に「服のことであれこれ考えるのが面倒になった。開放されたい。」という言葉を聞きました。

その言葉を表面上だけ取ると、シンプルに着まわしを考えなくてもよい洋服がいいかと思いましたが、実際にリサーチをしてみると全くしっくりこない。

パルコや百貨店に入っているような服、GAPのようなカジュアル服、トラッド系の服・・最後は古着、ストリート系の服などとりあえず行けるお店は全て回ったけどやっぱりダメで・・

それで、ふっと思いついたんです。彼の言葉の裏には、実はものすごく積極的な気持ちがあるんじゃないかと。

オススメしたのは「CABANE de ZUCCa(カバン・ド・ズッカ)」の服。デザイナーは小野塚秋良さん。洋服自体に個性があって、着る人を選ぶ服だと思います。似合う人が着ると本当に素敵。

服から開放されたい彼に、この選択はどうなんだろう?と思いましたが、なんだかコレだ!っていう確信が持ててワクワクしました。

実際に着てもらうと本当によく似合う。少し個性的なデザインが、彼が着るととても自然。もちろん、今の彼だから着れる服。自分の生き方や仕事について、以前よりも熱く語る彼です。本来の彼は「いい人」っていう言葉だとちょっと違う。考え方や感覚が独特な感じ。

変化を求めていらっしゃるお客さまの場合、お客さまの決意や心の準備もないと難しくて、服選びはスタイリストだけでなくお客さまとの共同作業のようになります。

今回のことで、私も沢山のことを学ばせてもらいました。人の気持ちって難しいですが、ずっとその人について考えているとはっと気づくことがあるんだなぁと思いました。

実際に購入したものではないですが、CABANE de ZUCCaにはこんな洋服がありました。
←ポケットに見えて実は違う。色落ちが個性的なデニム。
←柄や色が素敵なシャツ。雰囲気のある人に似合いそうです。
←ポケットの位置がちょっと低めで身丈も短め。男性でもかわいく着れそう。

←重ね着をしているかのようなカットソー。


その他、時計やバッグなど小物類も充実してます。

ちなみに、zuccaについて。

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